Ranun’s Library

書物の森で溺れかける

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

大江健三郎とカズオ・イシグロの対談(1989)

もう2年ほど前になりますが、このブログで「カズオ・イシグロ × 大江健三郎 対談レポート(前篇~後篇)」と題した記事を、三回に分けて書きました。 1989年に行われた対談の、拙訳と感想が主でしたが、現在全て消去しています。すでに日本語訳が雑誌に掲載…

デカダンス文学の奇作!!『さかしま』 J.K.ユイスマンス

とんでもない文学に出会ってしまった。 J.K.ユイスマンスの『さかしま』 さかしま (河出文庫)作者:J・K・ユイスマンス河出書房新社Amazon 原タイトル : À rebours, (1884 , フランス)A Rebours by Joris-karl Huysmans (Folio (Gallimard))作者:Huysmans, …

『ヴィレット』シャーロット・ブロンテ

『ヴィレット』 (1853年)は、ジョージ・エリオットや、ヴァージニア・ウルフなどの名作家たちを次々に魅了させた、シャーロットの最後の小説です。ヒロインの心理描写が緻密な、孤独、苦悩、喪失の物語。現代英作家カズオ・イシグロも多大なる影響を受けた作…