Ranun’s Library

書物の森で溺れかける

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「砂の本」J.L.ボルヘス 

J.L.ボルヘスの「砂の本」を読了。 (集英社 , 1987, 篠田一士訳 (原タイトルEl libro de arena 1975)砂の本 (現代の世界文学)作者:ボルヘス,ホルヘ・ルイス・ボルヘス集英社Amazon 同じものがこちらの最初の章にあります。 集英社ギャラリー「世界の文学」…

ボルヘスの愛したベアトリス「アレフ」

J.L.ボルヘスの短編「アレフ」を読みました。 短く簡潔な文章で、幻想的な世界を描くという作風で知られているボルヘス。 私にとっては、どの作品も決して簡潔な文章とは思えず、何度か読み返してなんとか理解できるほどのものです。 文章全体ではやや難解さ…

「記憶の人・フネス」J.L.ボルヘス 

わたしは彼をおぼえている(わたしはこの霊的な動詞をつかう権利をほとんど持ち合わせていない。この世でただひとりだけ、その権利に値する男がいたが、彼は死んでしまった)、わたしは彼をおぼえている。 から始まるこのお話、ただごとではなさそう。 その…