Ranun’s Library

書物の森で溺れかける

『夢をかなえるゾウ』一気読み

『夢をかなえるゾウ』2、3、4、そして0の4冊を一気読みしました。
2012年~2022年に出版された水野敬也さんの著作です。


『夢をかなえるゾウ』といえば、むかし深夜ドラマで、古田新太さんと小栗旬さん、水川あさみさんが出演していたドラマ版を鮮烈に覚えています。

関西弁のガネーシャが独特でおもしろかったんですよね。

なのであえて書籍には手が伸びませんでしたが、今回たまたま資料として読むつもりが、つい、全巻読みふけってしまいました。

笑って泣ける最高の自己啓発本です。

先日、何がきっかけかは忘れましたが、水野敬也さんが出演する動画を観て、この人すごい!って思ったんです。

中学生のころの苦い経験が、今の自分を形成しているという話。

そして自己肯定感の低い時に読んだ自己啓発本が、かえって自分を苦しめてしまったという話。

自分と同じような人が、夢をかなえるために、悩みから解放されるために、ハードルを徹底的に下げた自己啓発本にしたかったという話をされていました。

しかもそれをガネーシャを通すことで、嫌みなく面白く伝えるという発想は、秀逸だと思いました。

日本の社会は、何でもかんでも良いもの悪いものに分けられてしまい、それは価値のあるもの、ないものとして人々を破滅させいく。

価値のないほうに振り分けられてしまった人ほど、自分の価値をみつけてくれる人に出会わなければいけないんだ、というエールは、まさに著者自身の経験に基づく言葉でもあり、グッときました。

あと、4巻では「死」がテーマとなっていて、今までのように夢を叶えることだけでなく、夢を手放すことの大切さも教えてくれます。

ガネーシャの出す課題はたくさんありますが、どれも少し頑張ればできることばかり。

若干押しつけがましいですが、やってみようと思えるはずです。

それには少しの勇気も必要です。

著名人や、歴史上の人物の引用も豊富で、楽しみながら雑学も身につくというオマケつき。

本書を読んで、いつのまにか夢がかなった、あるいは夢を手放してみようと思えたら、素敵なことですね。

もちろん努力するのは自分ですが。